資金調達ラウンドとは?種類やリスク・注意すべきポイントまで徹底解説!

2023.03.09

資金調達

資金調達ラウンドとは?種類やリスク・注意すべきポイントまで徹底解説!

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スタートアップ企業が、最初の資金調達から最終的な出口までの期間を表す「資金調達ラウンド」についての特集です。資金調達ラウンドは、投資家がスタートアップ企業へ投資するための段階でもあります。資金調達ラウンドの概要、種類と特徴、注意点や成功させるための方法なども紹介する内容です。

資金調達ラウンドとは?

資金調達ラウンドとは、投資家がスタートアップ企業への投資の目安にする考え方です。別名「投資ラウンド」とも呼ばれています。

投資候補先のスタートアップ企業の現状がどうなっているのかを知る投資家の目安・目線でありつつ、企業側にとっても自社成長を観察する際に役立つ指標にもなるのが特徴です。

大きく5つのラウンドに分かれ、シードやアーリー、シリーズという呼び名や、フェーズ・ステージといった表現をすることもあります。

起業に憧れる人や会社設立を実際にした人にとって、最初の資金繰りは課題となるでしょう。資金調達を安心かつ円滑に進める意味でも、資金調達ラウンドについて考えておくのがポイントです。

資金調達ラウンドの種類・特徴

資金調達ラウンドは、企業成長の時間経過とともに種類とレベルが変化していく流れです

スタートアップ企業として実際に開業する直前から、ある程度軌道に乗って事業展開するまでの期間を区切っています。

基本的にはシードから入り、アーリー、シリーズA、シリーズB、シリーズCへと段階を追っていく仕組みです。では、資金調達ラウンドの各段階について、さらに細かく見ていきましょう。

  • シード
  • アーリー
  • シリーズA
  • シリーズB
  • シリーズC

シード

シードとは、「種」を意味する言葉であり、このラウンドの最初の段階です。企業として芽が出る以前の、起業をする前であることを意味します

そのため、商品・サービスの発想をしている準備段階なので、資金が実際に発生することは少ないでしょう。もしあるとすれば、会社設立費用や市場調査などのコストに限られてきます。

その時点で、必要とされる資金調達先もさまざまです。

アーリー

アーリーとは、会社を設立した直後の段階を指します。スタートアップ企業のほとんどがこの位置です。

アーリーの段階では、これから自社の思い描くビジョンを実現させるために、さしあたって必要な資金調達をします。ただし、軌道に乗る前段階なので赤字が続く場合もあるでしょう。

経営上で必要な運転資金、設備資金、ライセンス使用料、宣伝費、人件費といった実践的なコストの負担が考えられます。

シリーズA

シリーズAは、本格的に顧客が増え始めた成長段階の頃です。

ビジネスをスタートさせて以降、自社商品やサービスの認知度が次第に高まりつつ、さらに広げるために市場調査・マーケティングなどの方法も必要になります。

また、優秀な人材を増やすための人件費、さらなる設備投資の増加なども含まれるのが注意点です。これから事業が発展するのに大切な時期に差し掛かったといえるでしょう。

シリーズB

シリーズBとは、さらに順調に事業が軌道に乗り始めた段階を指します。経営がそろそろ安定した状態です。より拡張を図って上場を目指す企業も少なくありません。

常に黒字化や前年比を越える収益が命題となり、設備投資・広告宣伝費・人件費など、さらに資金の規模が膨れ上がります。

シリーズC

シリーズCは、黒字経営がすでに安定して定着している状態で、M&Aなども意識し始める段階です。事業拡大の規模も全国区や海外へと展開を進める方法を模索することがあります。

ここの段階でも莫大な資金調達が必要となり、額面としては数億円から数十億円にまで上回っている状態です。

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スタートアップ企業で資金調達をしたいと考えている企業様に関する主な課題は、

・スタートアップ企業で資金が足りない

・資金調達したいがやり方がわからない

・資金調達先が見つからない

の3点です。 スタートアップ企業にとって資金調達は重要なことですが、資金調達のやり方がわからない、資金調達先が見つからないという企業様が多くみられます。

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資金調達ラウンドの特徴

資金調達ラウンドは、スタートアップ企業の成長過程に伴って、さまざまな要因が絡んでいきます。

そのため、シードからアーリー、そしてシリーズCに至るまでのすべての段階にて、資金調達規模や方法が異なるのが特徴です。では、各段階での特徴を紹介します。

シード

シードでの特徴としては、資金調達先が限定的であることです。資金は500万円前後で、1週間から2ヶ月はかかるものと判断できます。

起業前段階なので、信用や実績などの評価の差があります。シードでの主な出資先には、個人投資家・シードアクセラレータ・政策金融公庫が代表的で、資金援助してくれるところは限られるでしょう。

いかにして投資家を納得できる具体的な方法や事業計画を持っているかがポイントです。

アーリー

アーリーでの資金調達の特徴は、赤字部分の埋め合わせが大半であることです。調達資金の目安は2000万円から5000万円くらいで、選択肢の幅はシードよりやや広がります。

ただし、アーリーではシードよりも高額な資金調達を要するので、さらにリスクは高くなるでしょう。出資先を複数に分散して調達する方法を取ることがあります。

アーリーでの出資先は個人投資家以外に、地方自治体・信用補償協会などが代表的です。融資を受けるため返済義務が生じるのも特徴といえるでしょう。

シリーズA

シリーズAでは、さらに企業のPRなど積極的になるため資金調達のリスクも高額になります

額面の標準は数千万円から2億円とされ、出資先はVC(ベンチャーキャピタル)や金融機関からの融資が可能になるでしょう。

事業がスタートして順調に伸びている時期で、より人件費や広告宣伝費が必要になるからです。中には、将来性を見込まれてVCや投資家側より出資を申し出てくるケースもあります。

そうなると、高額な出資を受けるため、株式シェアを大幅に受け渡す作業も要します。

シリーズB

シリーズBでの資金調達は、経営基盤を固めることより、その先の発展を見据えた投資にシフトしているのが特徴です。

出資先はVCや金融機関がメインで、さらに、国や地方自治体から優良企業として認められれば補助金や助成金による資金調達方法も加えることがあります。

企業規模の拡大や株式上場(IPO)のための資金調達で、数億円を超える額面になります。注意点は、複雑な手続き・融資条件も考えられるので、会計士といった外部の専門機関へ依頼する方法が無難です。

シリーズC

シリーズCでの資金調達は、黒字化に目処が立っているので、M&Aといった事業拡大へさらに動きが加速する特徴を持ちます。資金調達は金融機関からの融資や株式公開が主流となるでしょう。

金融機関から融資を受ける場合も、複数の出資先がありシンジゲートローンへと変化していきます。注意点としては、高額資金を短期間で調達するリスクがあることです。

各資金調達ラウンドの注意点

資金調達ラウンドでは、企業の成長段階に沿って、どこから出資をしてもらうかによって対応策が変わってきます。各ラウンドでの出資先との注意点を押さえておく必要があるでしょう。

では、資金調達ラウンドにおける、出資先との注意点について詳しく紹介します。

VCからの出資の場合

VC(ベンチャーキャピタル)からの資金調達は、スタートアップの初期の頃が中心となります。これから社会に名を売っていく企業への投資という意味で、将来性を予測して出資するのが特徴です。

注意点としては、もし将来性がない会社だと判断された場合、即刻足切りされる可能性が高くなります。思うような業績が見込めないと知れば、VC側は出資金の回収をし始めるでしょう。

経営者としてプレッシャーに晒されることを想定し、その回避方法を検討しておかなくてはなりません。

エンジェル投資家からの資金調達の場合

エンジェル投資家とは、創業し始めた企業へ資金提供する裕福層のことで、企業間というより個人的な思いから出資する人物のことです。

もし、エンジェル投資家から資金調達を受ける際は、経営に関与してくるかどうかが大きな注意点です。実質的な会社の決定権を奪われかねません。

また、エンジェル投資家の出資の特徴は、額面がVCや金融機関よりも少ないことも注意点です。

公的機関から融資を受ける場合

銀行などの金融機関や公的機関からの資金調達では、なかなかスタートアップへの融資をしてくれないことが注意点です。

審査基準が厳しく、融資が決まったとしても返済期限が長期にわたってしまいます。おそらく5年〜10年という長期間にかけて、返済に追われて経営圧迫を受ける可能性が考えられるでしょう。

また、日本政策金融公庫から資金調達した場合は、繰上げ返済ができず定められた返済期限に従っていかなければならないのが注意点です。

金融機関を利用するのであれば、返済能力に見合った金額設定や計画・方法を立てておきましょう。

資金調達ラウンドによるリスク

スタートアップでの資金調達は、リスクを把握しておく必要があります。起業をしてからアーリーに差し掛かり順調に事業拡大できれば問題ありません。

しかし、必ずしもそうとは限らないのが経営の難しい点です。投資家から出資を受けるケース、金融機関から融資を受けるケース、それぞれにリスクが生じる可能性があります。

では資金調達ラウンドによるリスクとは何かを紹介します。

上場できなくなるリスク

スタートアップ企業であることで足元を見られて、上場できなくなるトラブルです。資金調達時での契約内容を不注意にしたまま受け流してしまうと、事前承認条項が設けられている場合があります。

悪徳な投資家(反社会勢力・反市場勢力)に該当する相手だとしたら、将来的に上場ができなくなるリスクが考えられるでしょう。

経営の自由度が低下するリスク

経営の自由度が低下するリスクも考えられます。スタートアップが投資家から出資してもらう場合、株式の一部を譲渡するのが一般的です。

もし必要以上に株式を付与し過ぎてしまったら、経営権そのものを握られてしまうリスクが生じるかもしれません。

外部の出資比率が過半数以上になって定款に定めがないとしたら、取締役解任権利を与えてしまうので経営者の立場を追われてしまう恐れがあります。

資金調達を成功させる方法・ポイント

リスクや注意点が目立ってしまい、スタートアップはなかなか面倒だと思われがちです。しかし、必ずしも資金調達が難しくて険しいだけではありません。

当然、シードからアーリーへと各段階を乗り越えて順調に展開する企業はたくさん存在します。では、リスク回避しながら資金調達を成功させるためのポイントや方法に触れていきましょう。

目的・目標を明確にする

まず大切なことは、スタートアップする目的・目標を明確に打ち出しておくことが原点です。そのためには、事業計画立案にてより具体的なアピール方法が必要です。

例えば、新事業の特徴・他社にはない特化できる点・商品やサービスを提供する相手が誰かといった内容を明解に打ち出しておきましょう。

それらについての資金調達計画・リスクマネジメントも検討します。

とくにシードやアーリーの状態の時は、これから5年後・10年後などの将来的なロードマップが、相手に伝わるよう説明できるかどうかにかかってくるでしょう。

ポイントとしては、夢がある内容でありつつ、堅実に事業が回る仕組みにすることです。

信用を獲得する

資金調達を成功させるポイントには、金融機関や投資家の信用を得ることが重要です。

投資する側が見ているのは、財務情報に限らず、経営者の素質などのごく一般的な「人となり」も含まれています。

まだ実績や社会的信用がないスタートアップ企業であれば、なおさら経営者自身の姿勢や人間性こそが判断材料になるでしょう。

投資をしてもよいだろうと思わせるような言動を心がけるのが基本です。その上で、財務情報や事業内容などを正確に伝えながら、経営プランを具体的に説明する心構えを持つようにしましょう。

資金調達ラウンドを理解して、会社に合った資金調達をしよう!

資金が必要となる場合、どの資金調達ラウンドのステージ範疇にいるのかを確認しておくことです

これから起業するシードなのか、すでに開業してある程度の期間を過ぎているアーリーかなど、その過程によって必要な資金額も違ってきます。

頼れる調達先を選ぶ注意点として、調達先の方針・実績・融資する業種の特徴などを把握することが大切です。その上で、自社にマッチした調達先かを見極めて適切な方法を取るようにしましょう。

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