デッドファイナンスの種類やメリットは?資金調達への活用方法やリスクまで解説!

2022.11.29

資金調達

デッドファイナンスの種類やメリットは?資金調達への活用方法やリスクまで解説!

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デッドファイナンスとは、利子を付けて返済しなければならない負債による資金調達方法です。新事業を行う上で資金不足になってしまい、資金調達をしなければならない時があります。

そこで、デッドファイナンスを使い資金調達するメリットやデメリットなどについてご紹介します!

デッドファイナンスとは?

デッドファイナンスとは、資金調達手段の一種で、利子を付けて返済する必要がある資金調達方法です。

デッドファイナンスは別名「借入金融」とも呼ばれています。

名前の由来は、負債を表す「デッド」と資金調達を表す「ファイナンス」を組み合わせた用語です。

企業経営を行う上で必要不可欠になるのが資金。

新規事業に投資するにしても必ず資金が必要になるでしょう。

まずは、デッドファイナンスについて説明していきます。

デッドファイナンスは資金調達手段の一つ

デッドファイナンスについてざっくり説明をすると以下の通りです。

 ・利子付きでお金を借り入れる資金調達方法

 ・デッドファイナンスと比較される資金調達手段がエクイティファイナンス

 ・デッドファイナンスは主に銀行や日本政策金融公庫などの5種類に分けられる

 ・資金調達がしやすい、投資家の承認が不要などのメリットが多い

 ・デッドファイナンスのデメリットは、負債(利子)が増えることなど

上記がデッドファイナンスのざっくりとした説明です。

それでは、デッドファイナンスについて詳しくみていきましょう。

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スタートアップ企業で資金調達をしたいと考えている企業様に関する主な課題は、

・スタートアップ企業で資金が足りない

・資金調達したいがやり方がわからない

・資金調達先が見つからない

の3点です。

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デッドファイナンスの特徴

デッドファイナンスの特徴は主に以下3つです。

 ・返済の期限、義務がある

 ・利息の発生

 ・多様な資金調達先

それぞれについて詳しくみていきましょう。

返済の期限・義務がある

デッドファイナンスの特徴の1つは、返済の期限と義務があることです。

返済の期限と義務に関しては、資金調達をした先との契約で決めることになります。

利息の発生

デッドファイナンスを通じての資金調達では、借りた金額に応じて利息の支払いが必要です。

この利息分は、経費として計上することができます。

また多くの場合、デッドファイナンスにおける利息は、審査基準が比較的易しい預ノンバング系(金取扱金融機関ではない金融会社)のビジネスローンでは高く設定されている一方、審査基準が比較的厳しい金融機関の融資では低くされています。

多様な資金調達先

デッドファイナンスでは、一般的な銀行や信用金庫・日本政策金融公庫・ノンバンク系の金融機関など、多様な資金調達先が豊富であることも特徴です。

それぞれの金融機関によって融資の条件が異なるため、会社の状況に応じて適切な資金調達先を選択できます。

デッドファイナンスの種類

デッドファイナンスには多様な資金調達先があるとお伝えしていきましたが、具体的にどのような種類があるのかご紹介していきます。

デッドファイナンスの種類については以下の通りです。

 ・日本政策金融公庫

 ・銀行融資

 ・社債の発行(普通社債)

 ・私募債

 ・コマーシャルペーパー

 ・シンジケートローン

 ・ソーシャルレンディング

それぞれについて詳しくみていきましょう。

①日本政策金融公庫

デッドファイナンスの1つ目は、日本政策金融公庫

ビジネスの支援を目的に運営しており、100%政府が出資する金融機関です。

また、全体的に日本政策金融公庫の方が、銀行よりも融資を受けやすくなっているため、銀行の審査に通らない企業個人事業主でも日本政策金融公庫に申し込むと、審査に通過したいという事例もあります。

融資を利用する場所によって異なりますが、金利は1%から2%程度です。

なお、創業融資に関しては無保証で利用できるメリットもあります。

そんな日本政策金融公庫には以下3種類の融資展開があります。

 ・国民生活事業

 ・中小企業事業

 ・農林水産事業

上記の事業ごとに制度の対象者や特徴を紹介します。

国民生活事業

国民生活事業は、「個人事業主」「スタートアップ」「中小企業」を対象に融資を展開しています。

他の事業と比較すると小規模の事業者を対象にしており、平均的な融資残高は1,000円程です。

また、国民生活事業の中でも以下のような融資が展開されています。

 ・一般貸付

 ・マル秘融資

 ・新規開業資金

国民生活事業は、さまざまな場面において利用しやすいよう、豊富な制度が用意されています。

中小企業事業

中小企業事業は、中小企業を対象とした融資を展開しています。

主に以下のような融資を展開しています。

 ・新事業育成資金

 ・女性、若者/シニア起業家支援資金

こちらもさまざまな種類の融資が展開されています。

農林水産事業

農林水産事業は、農林漁業や食品産業を営む事業者を対象とした融資を展開しています。

主に以下のような融資を展開しています。

 ・スーパーL資金

 ・漁業経営改善支援資金

こちらもさまざまな種類の融資が展開されています。

②銀行融資

デッドファイナンスの2つ目は、銀行融資

銀行から融資できる方法は以下2種類があります。

 ・プロパー融資

 ・ビジネスローン

それぞれについて詳しくみていきましょう。

プロパー融資

プロパー融資とは、借入したい企業と銀行が「直接」取引することです。

仲介に信用保証協会が介さないため、銀行にとっては貸し倒れリスクが高い取引といえます。

そのため、信用度が高い企業や個人事業主しか利用ができなく、審査の難易度も高くなっています。

提出する書類も多く審査には時間がかかりますが、金利が低く設定されているなどのメリットが特徴です。

プロパー融資を利用するのであれば、普段から銀行の担当者と密なコミュニケーションを取り、良好な関係を築く必要があります。

ビジネスローン

ビジネスローンとは、事業資金専用のローン商品のことです。

プロパー融資と比較すると難易度が下がるため、プロパー融資が受けられない企業でも利用できる可能性があります。

また、銀行だけでなく、クレジットカード会社などが提供しているビジネスローンも存在します。

③社債の発行(普通社債)

デッドファイナンスの3つ目は、社債の発行

社債の発行には以下2種類に分けることができます。

 ・私募債

 ・公募債

詳しくは後述で説明します。

また、社債の種類は以下4つに分けられます。

 ・普通社債

 ・劣後債

 ・永久債

 ・新株予約権付社債

上記の手段で資金調達するメリットは、集めた資金の使い道が自由な点です。

社債は株式とは異なるため、経営権を掌握される心配もありません。

④私募債

デッドファイナンスの4つ目は、私募債

私募債とは、会社が資金調達をする時に発行する社債の1つです。

私募債には以下のようなメリットがあります。

 ・ゆとりのある返済計画を練ることができる

 ・格付け評価を高められる

 ・金融機関で借り入れるよりも簡単

 ・発行が簡単

公募債

公募債とは、証券会社を通じて購入を希望する投資家を募る方法です。

私募債とは異なり、不特定多数の投資家に購入を促せるため、大規模な資金調達を行えるのがメリットです。

⑤コマーシャルペーパー

デッドファイナンスの5つ目は、コマーシャルペーパー

コマーシャルペーパーとは、企業が事業に必要な資金調達をするために発行する無担保の約束手形です。

一般的な返済期間は、1年未満とされていますが、1〜3カ月以内と短期になるものも多いです。

銀行からの融資以外の方法で、素早く資金調達できる点がメリットです。

⑥シンジケートローン

デッドファイナンスの6つ目は、シンジケートローン

シンジケートローンとは、複数の金融機関から、同一条件で融資を受ける資金調達の方法です。

通称「協調融資」とも呼ばれています。

複数の金融機関から融資を受けることができるため、多額の資金調達が可能です。

⑦ソーシャルレンディング

デッドファイナンスの7つ目は、ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングとは、クラウドファンディングと呼ばれる投資手法の一つで、インターネット上でお金を貸したい個人投資家とお金を借りたい企業を結びつけるサービスです。

ソーシャルレンディングには以下のメリットが挙げられます。

 ・1万円からと少額から始められる

 ・比較的高い利回りが期待できる

 ・運用の手間がかからない

利回りは各事業者によって異なりますが、一般的には年金利2.0〜5.0%を受けることができ、他の金融サービスと比べて高いのが特徴です。

デッドファイナンスのメリット

ここからは、デッドファイナンスをする上でのメリットについてご紹介していきます。

デッドファイナンスのメリットは主に以下5つです。

 ・経営権に影響しない

 ・節税効果を得られる

 ・返済実績による信頼向上

 ・税金の影響を受けない

 ・資金計画が立てやすい

それでは詳しくみていきましょう。

経営権に影響しない

デッドファイナンスのメリット1つ目は、経営権に影響しないことです。

デッドファイナンスは基本的に経営権を掌握される心配がありません。

デッドファイナンスと一緒に比較されるエクイティファイナンスの場合、多額の資金調達ができる可能性があります。

しかし、保有株数が多い株主がいると、経営権を掌握される心配があるなど、経営陣の立場が危うくなる可能性もあるのです。

経営権に影響を与えない資金調達を検討しているのであれば、デッドファイナンスの方がメリットが多いです。

節税効果を得られる

デッドファイナンスのメリット2つ目は、節税効果を得られることです。

デッドファイナンスで資金調達に成功したら、元利に利息をつけて返済します。

金銭的には苦しくなりますが、利息は経費として計上することができるため、節税効果が期待できます。

返済実績による信頼向上

デッドファイナンスのメリット3つ目は、返済実績による信頼向上です。

借入した資金を条件通り返済することで、返済の実績を作れます。

返済の実績を作ることによって、融資先からは信頼が向上するので、次に資金調達をする際に借りやすくなる傾向があります。

税金の影響を受けない

デッドファイナンスのメリット4つ目は、税金の影響を受けないことです。

デッドファイナンスでは、資本金の増加を伴わないため、税金面に影響を及ぼすことなく、資金調達を行うことができます。

一方で、デッドファイナンスと比較されるエクイティファイナンスは、株式を用いた資金調達方法であるため、資本金の増加が伴います。

これによって、自己資本比率が改善されるものの、支払う税金が増える恐れがあるのです。

資金計画が立てやすい

デッドファイナンスのメリット5つ目は、資金計画が立てやすいことです。

デッドファイナンスを通じて資金調達を行った場合、融資を行う金融機関に対して返済をするのは融資を受けた元金とその利息分に限られます。

配当金を支払う必要がないため、利率が一定の場合、融資を受けた時点で返済金額が明らかになるので、今後の資金計画が立てやすくなるのです。

デッドファイナンスのデメリット・リスク

デッドファイナンスは悪までもお金を借りているので、メリットだけでなくデメリットやリスクが存在します。

デッドファイナンスにおけるデメリット・リスクは以下4つです。

 ・自己資本比率の低下

 ・利息の発生

 ・返済期限、義務がある

 ・負債の増加

それぞれについて詳しくみていきましょう。

自己資本比率の低下

デッドファイナンスのデメリット・リスクの1つ目は、自己資本比率の低下です。

負債が増えるということは、もちろん自己資本比率も低下します。

自己資本比率が低下すると、銀行から融資を受けにくくなるだけでなく、評価が下がる可能性があるなど、さまざまな弊害が発生します。

利息の発生

デッドファイナンスのデメリット・リスクの2つ目は、利息の発生です。

お金を借りるということは、利息が発生してしまいます。

利息が発生するということは、当時借入をした金額よりも多くの金額を返済しなければならないということになります。

デッドファイナンスを行う際は、あらかじめ利息や手数料を把握した上で、無理のない返済計画を立てましょう。

返済期限・義務がある

デッドファイナンスのデメリット・リスクの3つ目は、返済期限・義務があることです。

お金を借りるということは、返済義務が発生します。

返済義務があるということは、返済期限があるということです。

返済には利息と手数料が発生するため、返済計画は余裕を持って行いましょう。

また、通りに返済できない場合、将来融資を受けづらくなる可能性があるため注意が必要です。

負債の増加

デッドファイナンスのデメリット・リスクの4つ目は、負債の増加です。

デッドファイナンスでは、返済に必要な借入があるため、他人の資本として貸借対照表の負債に計上されます。

そのため、貸借対照表では負債が増加するのです。

銀行で融資を受ける場合、貸借対照表を提出する必要があり、負債が多いと審査に通過する確率が減少してしますので、銀行で融資を受けたい場合は注意が必要になります。

デッドファイナンスとエクイティファイナンスとの違い

ここからは、デッドファイナンスと比較されやすいエクイティファイナンスの違いについてご紹介していきます。

・違いは大きく分けて以下4つです。

 ・返済義務

 ・資本の種類

 ・株主の種類

 ・投資家のリスク

それでは詳しくみていきましょう。

ここからは、デッドファイナンスと比較されやすいエクイティファイナンスの違いについてご紹介していきます。

・違いは大きく分けて以下4つです。

 ・返済義務

 ・資本の種類

 ・株主の種類

 ・投資家のリスク

それでは詳しくみていきましょう。

①返済義務

1つ目の違いは、返済義務です。

本記事で紹介したデッドファイナンスは、借入によって資金調達する手段です。

一方、エクイティファイナンスとは、株式を売却して資金調達する手段になります。

デッドファイナンスでは、返済の義務が発生しますが、エクイティファイナンスでは、返済の義務が発生しません。

②資本の種類

2つ目の違いは、資本の種類です。

デッドファイナンスは「他人資本」となり、エクイティファイナンスは「自己資本」に分類されます。

自己資本率が高い方が銀行からの印象は良くなるので、融資を受けたい企業は注意が必要です。

③株主の権利

3つ目の違いは、株主の権利です。

デッドファイナンスの場合、基本的に株主の権利に変化が生じることはありません。

エクイティファイナンスの場合、出資者は配当金を得たり、企業の経営に干渉したり、株主としての権利を得ることができます。

④投資家のリスク

4つ目の違いは、投資家のリスクです。

投資家のリスクが高いのは、エクイティファイナンスです。

企業が新たに株式を発行すればするほど、1株あたりの価値が減少してしまいます。

デッドファイナンスは、株で資金を担保していないのでリスクがないのです。

デッドファイナンスのメリット・リスクを把握して適切に資金調達しよう!

デッドファイナンスには、さまざまな資金調達方法があるため企業に合った資金調達ができます。

経営権に影響しないこと、節税対策ができるなどのメリットがある一方、利息が発生するなどのデメリットも存在します。

お金を借りるということは、新事業ができる幅が広がる分、リスクを追っていることを忘れてはいけません。

お金を借りたいと考えている企業や個人事業主の方は、デッドファイナンスを考えてみてはいかがでしょうか。

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