役員報酬の決め方は?従業員の給与との違いやルール・注意点まで徹底解説!

2023.01.14

起業・創業

役員報酬の決め方は?従業員の給与との違いやルール・注意点まで徹底解説!

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役員報酬の決め方や給料が、一般職員とどのくらい違うのか気になることはありませんか。

役員報酬と社員が受け取る給与の違いを知ることで、今後起業したり役員報酬を設定する際に役立つでしょう。

この記事は、役員報酬の決め方、手順、ルール、注意点について分かりやすく解説します。

役員報酬とは?

役員報酬とは、企業の監査役、取締役、執行役、会計参与など責任のある役職に支払われる対価のことです。

役員とは、法人の「取締役」「執行役」「会計参与」「監査役」などの人物を指します。

役員報酬は、仮に自分で企業を立てた時は、自身で設定することができますが、設定は一般の社員と異なるルールが存在するため、注意しましょう。

例えば、役員報酬は株主総会で決められ、毎月の給与と合わせて支給されますが、決定すれば一年間は額を変えられません。

これは、基本的に節税につながる不正を防ぐためです。

これ以外にも厳しいルールがたくさん存在します。

役員報酬は、何も金銭により払われるだけでなく、本来は有料だが相場より極端に低い額で役員に渡される資産や家賃の免除分や生命保険料の肩代わり文等、同党の経済的利益をもたらすものも含まれます。

役員報酬と従業員給与の違い

ここまで特徴について説明しましたが、次に従業員が受け取る給与との違いについて説明します。

従業員の受け取る給与は、企業と雇用契約を結ぶ一般社員に支払われる対価です。

この二つは金額を決める方法が異なっており、役員報酬は株主総会で決められ一年は額を変える事が自由にできないのに対し、従業員が受け取る給与は、雇用主と社員の双方が合意すると変えることができます。

損金とは、経費のような企業の利益から控除できるお金を指しますが、損金の計上も二つで異なっています。

従業員給与は、すべて損金として計上が可能なのですが、役員報酬はすべてを損金にするには厳しいルールを守らなければなりません。

これは、オーナーが意図的に額を定めることが可能なため、損金を多く計上し、法人税を減らす等の不正が生じる可能性があるため、厳しくされています。

役員報酬の支払い方法

役員報酬の支払い方法は、税法上三種類存在しており、それぞれについて説明します。

定期同額給与

定期同額給与は、役員に支払われる方法の一つで毎月同じ金額で支払われる対価であり、税務署への届け出は不要になります。

一般の社員と異なり、残業代や出張手当がなく月の金額が変わることはないです。

金額を変えることができる時期は、たいてい年に一度、会社設立登記をした日より三ヶ月以内です。

事前確定届出給与

支払い方法の一つである事前確定届出給与は定められた日にまとめて支払われる対価のことで、いわゆるボーナスに当たります。

ボーナスの金額、支給日を税務署に事前に届け出ることで、損金に計上できますが、一円だろうが少しでもずれが生じるとすべての損金の計上ができなくなるので注意しましょう。

業績連動給与

支払い方法の一つである業績連動給与は簡単に説明すると、企業の業績に合わせて支払われる対価のことです。

原則として非同族企業かあるいは完全子企業となっている同族企業に認められる支払い方法です。

業績連動給与を利用するには、決められた指標を元に額を計算し、有価証券報告書に記載する手順を踏む必要があるため、株式を公開していない非上場の企業にはできません。

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企業における役員のポスト

企業の役員は、株式総会の「普通決議」によって選ばれることが定められており、ポストの種類について説明します。

取締役

取締役とは、企業の業務執行に関する意思決定を行う者で企業法で定められている役員を指します。

一般社員と企業が雇用契約を結ぶのに対し、取締役は委任契約であり、一般社員とは大きく異なります。

取締役を置く大きな目的は、社長一人による勝手な判断を避ける為であり、取締役のうち最終決定を行うのが「代表取締役」になります。

執行役

取締役会の意思の決定に基づいて決まった方針や業務の実行を担当する役員を指し、執行役は基本取締役会によって選ばれ、取締役の執行役兼任も多くあります。

指名委員会等設置会社の執行役とは別に、取締役から命令され、特定の業務執行を担う役割として、法的に定義されていない執行役員とはまた別になります。

監査役

取締役の職務執行状況を監督・監査する役職であり、取締役が不正をしていないか調査し、取締役会で企業のコンプライアンスやガバナンスが重要視されているため、重要性が増しています

会計参与

会計参与は、企業法によって新しく認められた制度であり、取締役と協力して計算書類の作成を実行し、注意点として会計参与は監査役と異なり監査権限を有しているわけではないことです。

役員報酬の決め方におけるルール

役員報酬にはたくさんのルールが存在すると言いましたが、実際の決め方におけるルールについて説明します。

会社設立後3ヶ月以内に決める

役員報酬の決め方には、新しい企業を建てた後、3ヶ月以内に決めなければならないルールが存在します。

建てたばかりでこの先の売上の見通しなんてわからないとは思いますが、額により毎月の保険料や地方税等の税金が大きく変わるため、しっかりと検討しましょう。

毎月同額であること

役員報酬の決め方には毎月同じ額の対価を支払うルールが存在し、額面と手取り金額が同じであることも条件になります。

ルールを知らず、金額を定めてしまうと多くの税金を支払わなければならない可能性があるため注意しましょう。

役員報酬の変更可能な時期

支払い方法で説明したと思いますが、役員報酬を変えられるのは、企業を建てた後か会社設立登記をした日から3ヵ月以内であれば、一回だけ変えることが可能です。

例外として会社の経営の状況が相当悪くなってしまった場合は、減少させることができます。

賞与を支給する場合は届け出が必要

役員に賞与を支給する時は、税務署への届け出をする手順を踏むルールが存在し、期限があるので下記に4点まとめたのでご覧ください。

  • 企業を建てた後二ヶ月以内
  • 次の年度以降
  • 会社設立登記をした日、株主総会決議、取締役会決議から四ヶ月以内
  • 役員賞与を決議した株主総会から一ヵ月以内

株主総会で決議を行う

役員報酬を支払うために、原則として株主総会で認めてもらう必要があるルールが存在します。

株主総会で定める内容は、役員報酬の総額のみで、個別の場合は、取締役会や代表取締役で決めるように任されていることがほとんどです。

役員報酬の決め方と手順

役員報酬にはルールが存在しますが、実際の決め方とその手順について説明します。

役員報酬の決め方と手順は以下のように進められます。

①株主総会で一人一人の額を定める

あるいは

①株主総会で総額のみ定める

②取締役会で各々の金額を個別に定める

基本的に役員報酬は、株主総会で総額を定めた後、取締役会で個別の額を定めていきますが、注意したいのが議事録を残しておかなければならないことです。

議事録は、税務調査等で確認される場合があるので、忘れないようにしましょう。

次は、二つの決め方についてみていきます。

株主総会で各自の金額を決める方法

株主総会では、一人一人の額を定めることができます

この場合は、総額を定める場合と異なり取締役会で一人一人の内訳を求めることはないです。

この時も注意点として税務調査等で議事録の確認手順を踏む場合があるので、しっかりとっておき忘れないようにしましょう。

株主総会で役員報酬の総額を決めた後に取締役会議で詳細を決める方法

役員報酬の決め方と手順として一人一人の金額を定める方法がありましたが、次に総額の決め方と手順について説明します。

株主総会で支払う予定の対価の総額を定め、次の手順としてその内訳を取締役会で定めていきます。

一人一人の報酬額を決めますが、その際にも損金算入するための証拠資料として議事録を保存しておきましょう。

ここまでが、役員報酬の決め方と手順、その方法になります。

役員報酬の決めるときの注意点

先ほどまで、役員報酬の決め方と手順について説明をしましたが、次に金額を定める時の注意点について以下の3点を見ていきます。

正しく損益を予測した上で決める

定めるときの注意点として損益を正確に予測していくのが大事になります。

一年間の売上を予想し、家賃や社員の給与、光熱費等の固定費・仕入れ額等役員報酬として計上可能な金額を計算します。

仮に予想と異なり利益が多く出てしまった場合、法人税を多く収めることになってしまい、経営に必要な資金が圧迫されるかもしれないので注意しましょう。

逆に、高く設定しすぎて対価を支払えない場合は、個人に借金してしまう羽目になり、支払いが可能なタイミングで個人に支払われることになります。

競合他社の役員報酬とのバランスを考慮する

注意点として競合その他の企業の役員報酬との兼ね合いを考えるのが大事になります。

同じ大きさの企業に対し、自分の企業だけ対価が異常に高かったり、低かったりする場合があります。

高すぎると、企業経営の負担になる可能性があり、一般社員から反感を買う可能性もありますし、逆に低すぎると役員のモチベーションが低下し生産性が下がることにつながる可能性も存在します。

そのため、他の企業との兼ね合いを意識して報酬額を定めることは非常に大切な注意点と言えます。

企業と個人の税金のバランスを考慮する

注意点として一人一人と企業の税金の兼ね合いを考えることが大事です。

企業には法人税や法人住民税等さまざまな税金がかかり、納税する額は企業の利益に伴って定められるので、損金算入する額が多いとその分法人税等の負担が減ります。

逆に、額が多いと役員自身の所得が増えてしまい、一人一人の税金が増加します。

そのため、対価を定める時は税金をしっかり考え兼ね合いを意識することも大事な注意点になります。

役員報酬を決める際には税金や競合他社とのバランスを考慮した上で決めよう!

役員報酬を決める際、注意点として税金や競合している他の企業との兼ね合いを考えたうえで定めた方が良いことをお話ししました。

同じ大きさの他の企業と比較して役員に支払われる対価が高すぎると一般社員から反感を買ったり、企業の負担になったり、一人一人の所得が上がってしまい結果、納税しなければならない税金が増加してしまいます。

逆に、低すぎると役員自身のモチベーションの低下につながり、生産性が下がることにつながる等不都合が生じる場合があります。

そのため、支払う対価を定める時は税金・社員のモチベーション等をしっかりと考え定めることが大事です。

まとめ

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