再生可能エネルギー企業は、近年需要が伸び注目度が高い業界です。注目されているエネルギー業界に興味があり、就職を検討しているけど詳細がわからないという方は少なくありません。そこで本記事では、再生可能エネルギー企業の仕事内容や必要なスキル、資格を解説します。

再生可能エネルギーとは？

再生可能エネルギーとは、石油や石炭などの化石燃料を使わずに、太陽光や風力、水力といった地球資源を利用したエネルギーです。

地球資源は太陽光や風力、水力だけではありません。

化石燃料と違い二酸化炭素を排出しなく長期的に利用可能な特徴があり、カーボンニュートラル社会に向けて注目が集まっている現状です。

また、再生可能エネルギーは石油やウラン燃料といった原料が不要なので、外国に依存しないというメリットもあります。

自然界に存在するエネルギー源

エネルギー源は次の5種類です。

• 太陽光
• 風力
• 水力
• バイオマス
• 地熱

5つのエネルギー源のいずれかを利用した方法で発電を行っている企業については、後述で説明します。

CO2を排出しない

再生可能エネルギーは、エネルギー源が太陽光や風力、水力など自然界に常に存在する力を利用しているためCO2（二酸化炭素）を排出しません。

従来多く使われてきた石油や石炭などの化石燃料はCO2を排出するため、再生可能エネルギーとは大きな違いがあります。

また、世界的にCO2の排出が問題となっているため、CO2を排出しない再生可能エネルギー業界は注目度が高いです。

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再生可能エネルギー企業とは？

再生可能エネルギー企業は、自然界に存在するエネルギー源を利用し、主に電力会社を通して家庭へ電力を供給している企業の総称で、事業内容が一貫しているわけではありません。

現在では、従来のエネルギー源である石油や石炭、天然ガスを扱う企業も再生可能エネルギー事業へ参画しています。

現状ではまだ、再生可能エネルギーのみでまかなえるようにはなっていないため、今後の成長が期待されている企業が多いです。

代表的な企業は、パシフィコエナジー、レノバ、ジースリーホールディングス、シーテック、日本風力開発、エフオンが挙げられます。

電力会社

電力会社は再生可能エネルギーの中心となる存在で、各施設や家庭に電気を供給しています。

主に発電業務、送電業務、小売業務の3つを一貫して行っており、職種は多岐にわたるため、同じ作業ではありません。

従来の火力発電や原子力発電で培った経験を活かせるのが強みで、東京電力や東北電力、北陸電力など、各社それぞれが再生可能エネルギーの導入目標を掲げて主力電源化に向け力を入れています。

一大プロジェクトとなっている、秋田県沖に建設予定の洋上風力発電では、丸紅を筆頭に電力会社が複数事業参画しています。

天然ガスや石油を扱う企業

従来のエネルギー源である天然ガスや石油を扱う企業も、電力会社と同様に経験を活かして再生可能エネルギー事業に取り組んでいます。

日本では、コスモエネルギーホールディングスやENEOSホールディングス、出光興産など多くの企業が太陽光発電や風力発電事業に参入しています。

太陽電池モジュール・ソーラーパネルを扱う企業

モジュールとは、セルという太陽電池を構成するパーツの基本単位で、このセルを複数組み合わせてパネル状に加工したものです。

一般的に太陽電池で思い浮かぶパネルと考えれば良いでしょう。

国内では、パナソニックや東芝、京セラ、シャープ、ソーラーフロンティアなどの様々なメーカーが太陽光パネルを製造しています。

海外の太陽光発電では、カナディアン・ソーラーやJinkoSolar、FirstSolar、SunPowerCorpなど、風力発電ではVestas、GeneralElectric、SiemensGamesaRenewableEnergyなどの企業が挙げられます。

総合商社

再生可能エネルギー分野において有力なプレイヤーである総合商社は、開発や輸出、現地での発電所の建設など、世界各地で発電事業と深い関わりがあり、筆頭株主が総合商社である発電事業会社も増えている現状です。

秋田県秋田港・能代港の洋上風力発電事業は、丸紅株式会社を筆頭とする秋田洋上風力発電株式会社が主導で進められています。

さらに、伊藤忠商事や三井物産、三菱商事、住友商事などの総合商社も太陽光発電や風力発電に参画しています。

総合建設業者（ゼネコン）

ゼネコンと呼ばれる総合建築業者は、開発や建築に必要な企業で、大林組や鹿島建設、五洋建設、戸田建設などを中心に発電所の建設へ参加しています。

大林組は2012年7月1日にゼネコンとして初めて商用の太陽光発電施設「久御山太陽光発電事業所」を稼働させ、現在では全国28カ所40施設に拡大しています。

再生可能エネルギー企業が人気な理由

再生可能エネルギーに参画している企業の安定性や給与水準が高いのは、最先端のプロジェクトや多国籍の人と関われる点から、スキルを向上させるための様々な観点から人気があります。

他にも以下のような点が人気な理由として挙げられます。

• 安定した業界のイメージ
• 今後の伸びしろがある企業が多いと見られている

再生可能エネルギー企業に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

安定した業界のイメージ

再生可能エネルギー業界と聞くと、これからの社会に必要不可欠な業界と考えるのではないでしょうか。

一般的に比較的新しい業界は不安定であると見られますが、再生可能エネルギー業界は、カーボンニュートラル社会に向けて注目度が高く、政府からの後押しもあるため安定した業界のイメージがあります。

また、国内だけでなく海外の有名な企業も参画している事業であるという理由もあります。

今後の伸びしろがある企業が多いと見られている

前述のように社会情勢の観点から再生可能エネルギー業界へ参画している企業は、今後の伸びしろがあると見られています。

また、有名な総合商社やゼネコンなど、様々な企業が再生可能エネルギー業界に参画している点も、伸びしろがある企業が多いと見られている理由です。

再生可能エネルギー企業の主な仕事内容

再生可能エネルギー企業は非常に幅広い分野ですが大きく分けると3つあります。

• 技術開発職
• 管理業務
• 営業職

再生可能エネルギー企業に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

技術開発職

技術開発職は、理系学生から最も人気の高い職です。

技術開発職の中心業務は、エネルギー関連技術の新規開発と既存技術をアップグレードにより良い形にする技術です。

今までにない革新的な技術やサービスを開発するので、高度な専門知識や技術が求められますが、社会的な問題の解決に貢献できるためやりがいがあります。

ただし、開発は市場のニーズにあわせた上で行う形になるでしょう。

管理業務

再生可能エネルギー業界の管理業務は非常に多くの種類があり、エネルギーを安定的に供給するための生産管理や品質チェックを行う品質管理などがあります。

エネルギーを安定供給するために、管理業務は非常に重要な部門ですが、表に出る仕事ではありません。

しかし、会社の根本を支えている役割が必要不可欠であり、プロジェクトマネジメントスキルを身につけられるでしょう。

営業職

再生可能エネルギー業界の営業職は、自社の商品やサービスを顧客に提案し受注や納品につなげ、各家庭または施設等に供給して利益を得ています。

競争が激化している業界であるため、自社の製品やサービスが他社と比べてどのように差別化できているかなど工夫が必要になります。

再生可能エネルギー企業で働くために必要なスキルや資格

再生可能エネルギー企業でプラスに働くスキルや資格は6つあります。

• 事業開発（ビジネスデベロップメント）
• 利害関係者や日本政府との交渉
• 資金調達
• プロジェクトマネジメント
• 第一種電気工事士を含む電気関連資格
• 多国語の習得を含むコミュニケーション能力

再生可能エネルギー企業で働き、スキルや資格を取得して昇格したい方は、ぜひ参考にしてください。

事業開発

事業開発とは、企業を成長させるため市場や顧客の開発によって、企業価値を向上するための長期的な手法を策定する意味で、企業を成長させるため非常に重要度の高い仕事です。

全く新しい挑戦なのか既に行っている事業の拡大なのかで、必要になる行動は変わるため一概に1つの行動をすればいいわけではありません。

また、事業開発と営業職の違いを理解できている人は多くありません。

事業開発は、既存事業の効率化のほかに、主として新規事業分野の開発がメイン業務であるのに対して、営業職は社外にアプローチし契約につなげる仕事がメインです。

資金調達

資金調達とは、ビジネスを行うために必要な資金を外部から調達する方法で、企業を成長させるために必要です。

資金調達が必要になる場面は、内部留保しているお金が不足している場合や新規事業の立ち上げ、設備投資の時など多岐にわたります。

資金調達の方法は「借り入れや負債を増やす方法」「資本を増やす方法」「資産の現金化」「補助金や助成金」など様々な種類があります。

それぞれの企業にあった資金調達方法を選ぶ必要があるでしょう。

プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトを成功裏に完了させるために行う活動です。

主にプロジェクトを構成する各活動の計画や立案、日程表の作成などが挙げられ、プロジェクトを適切に管理する力が求められます。

再生可能エネルギー企業では、管理業務職として表に出る仕事ではありませんが企業に大きく貢献できるでしょう。

コミュニケーション能力・言語能力

既に各発電分野でカナディアン・ソーラーやJinkoSolar、FirstSolarなど、海外企業が日本の再生可能エネルギー事業に携わっています。

その中で、コミュニケーションを取る必要があるため語学力があると良いでしょう。

また、コミュニケーションとは人間が互いに意思や感情、思考を伝え合うという意味であるため、言語能力だけではありません。

言語能力に加えて身振りや表情なども習得すると役立ちます。

再生可能エネルギー企業は今おすすめな企業！

再生可能エネルギー業界は、比較的新しい業界であるため、経験が必須というわけではありません。

現在は、利益だけでみると上昇を続けているわけではありませんが、新規分野の開発、政府や国際情勢の後押しもあるので伸びしろが期待できるでしょう。

また、給与水準が高く最先端の技術やプロジェクト、多国籍の人々と関われる機会が多いのが魅力的です。

さらに、世界的な流れとして持続可能な開発目標（SDGs）への取り組みが挙げられている点から、世界に影響を与える可能性があり、大きなやりがいとなるでしょう。

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