エネルギーは、私たちの日常の中におけるあらゆる機材を動かしている動力となる必要不可欠な存在です。私たちを支え続けているエネルギーを届ける仕事は、今まで詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、エネルギー業界のビジネスモデルや仕事内容、大手企業の紹介をしていきます。エネルギー業界に興味のある就活生や転職希望者は必見です！

エネルギー業界とは？

エネルギー業界とは、生活に必要なエネルギーを生産し、各場所に送る仕事をしている業界をエネルギー業界と呼びます。大きく分けると、「電気」「ガス」「石油」があります。

電車や自動車などの交通機関や電子機器の普及によって、3つのエネルギーは生活になくてはならないものです。

エネルギー業界の大手3業界

それぞれの業界を説明する前に、各エネルギー業界で大手と呼ばれる企業をご紹介します。

電力業界	ガス業界	石油業界
・東京電力 ・関西電力 ・中部電力	・東京ガス ・大阪ガス ・東邦ガス	・ENEOS ・出光興産 ・コスモエネルギー

以上が各エネルギー業界での大手企業と呼ばれている会社です。

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エネルギー業界【石油】について

まずはエネルギー業界の1つ目「石油業界」についての仕事内容や概要をご紹介します。石油業界でイメージをしやすいのが、自動車に入れるガソリンが思い浮かびやすいのではないでしょうか。産業面でも生活面でも必要不可欠なエネルギーです。

ビジネスモデル

石油業界のビジネスモデルは、下流、中流、上流と川の流れに例えて分けて呼ぶことがあります。

下流は、日本国内での精製と製品を販売。中流は、大型タンカーによる輸送まで。上流は、石油・天然ガスの開発・生産。

以上の3つに大きく分けられます。

仕事内容

石油業界は、ただ石油を販売するだけが仕事ではありません。原油や石油商品の輸入から精製、石油開発会社、石油販売会社、石油元売り会社、石油輸送会社などさまざまです。

仕事内容は大きく分けると、「販売や管理系」「技術系」の2つに分けられます。

販売・管理系

販売などの営業以外にも、経理や人事、財務などのバックオフィス関係の仕事も行います。情報システムや法務など仕事内容は多岐にわたり、IT企業と合併したニュースもありました。

近年では、DXの取り組みにも力を入れており、仕事内容は一般企業と同じ以上に存在します。

技術系

技術系と聞くと、製造などを行うエンジニアがイメージしやすいと思います。もちろん、技術系の仕事を行いますが、研究職も含まれるのです。職種によっては、修士以上や学士以上などの学歴が求められます。

石油業界の現状

石油業界の現状は、2020年度の燃料油販売量は減少傾向にあり、7年連続で下回っています。石油製品の需要が減少しているのは、人口減少・少子高齢化や燃料転換という構造的な理由によるものです。

地球温暖化対策として、化石燃料から自然エネルギーなどの再生可能エネルギーに切り替えているため、石油業界の現状は需要が減少傾向にあります。

石油業界の課題と今後の動向

石油は中東地域への依存率が高まっているので、世界情勢の変化によってダメージや影響を受けているのが、石油業界の課題です。今後は、DXの取り組みを増やしつつ、需要が伸びているアジアの新興国に石油精製ビジネスの展開を行う取り組みを行っています。

また、発電ビジネスを行う取り組みも始まっているのです。

エネルギー業界【電気】について

続いてはエネルギー業界の2つ目「電気業界」についてご紹介します。電力は普段の生活を行う上でなくてはならないエネルギーです。

エネルギー業界の中でも電気業界は大きく、長く安定した業種とされています。そんな電気業界のビジネスモデルや仕事内容などの概要についてみていきましょう。

ビジネスモデル

電力会社のビジネスモデルは、石油業界と同様に「上流」「中流」「下流」の3つに分けられます。上流では発電まで、中流では発電から需要者まで、下流では小売りとして分けられているのです。

簡単にお伝えすると、電力を使って需要者に届け、販売するという構造になります。

仕事内容

電力業界は、火力や水力、原子力といった発電施設で電気を作り、一般家庭や商業施設、工場にエネルギーを提供しています。

その中でも仕事内容は以下の3つです。

・発電事業

・送配電事業

・小売り電気事業

それでは詳しくみていきましょう。

発電事業

発電事業は、日本国内に電力を供給するために必要な事業です。

発電事業を行っているのは東京電力、関西電力、中部電力といった大手電力会社などが代表的な企業として挙げられます。発電することを目的として火力発電、水力発電、原子力発電などの施設を建設し運用する仕事です。

送配電事業

発電された電気を変電所に送り、家庭用、産業用などの用途別に応じた電圧へと変化し送電する仕事です。発電事業と同様に、東京電力や関西電力、中部電力などの大手電力会社が行っています。

小売り電気事業

小売り電気事業は主に法人向けと一般家庭向けに分けられます。

法人向けでは、ランニングコストを抑えるための料金メニューを提案する仕事です。一般家庭向けでは、契約内容の手続きや料金プランのコンサル、お客様が求めている内容に合わせた新プランやサービスの開発を行います。

電気業界の現状

電気業界の現状は、決められた地域の配電権利を独占する「地域独占型」のビジネスが認められ、長らく安定した業種とされていました。しかし、2016年4月に「電気小売全面自由化」が認められたことで、大手企業など多数の企業が参入して競争が激しくなっているのが現状です。

電気業界の課題と今後の動向

2016年4月の規制改革によって自由化がされたため、多くの企業が市場に参入し競争が活発化しています。また、日本では再生可能エネルギーの導入と普及が進んでいますが、高額な運用コストや安定供給が困難であることが課題として挙げられているのです。

さらに日本国民の意識は省エネが広く浸透しているため、電力会社は利益構造の再編を求められます。

エネルギー業界【ガス】について

最後に、エネルギー業界の3つ目、「ガス業界」についてご紹介します。

ガスは、お風呂や料理など日常生活をするうえで欠かせないエネルギーの1つです。しかし、ガス業界のビジネスモデルや仕事内容を理解していない方は多いのではないでしょうか。

そこで、ガス業界のビジネスモデルや仕事内容の概要についてご紹介します。

ビジネスモデル

ガス業界のビジネスモデルは大きく分けて2つあります。

各地域のガス会社が管轄地域にガスを供給する「都市ガス」。

導管の通っていない地域にガスボンベを設置してガスを供給する「LP」。

この2系統に分けられます。

それぞれ詳しくみていきましょう。

都市ガス

都市ガスのビジネスモデルは、全国に193事業者があり、それぞれの地域でガスを供給しています。

都市ガス市場では、「東京ガス」「大阪ガス」「東邦ガス」といった大手の上位3社が市場の約7割のシェアを占めているのです。

大手企業の上位3社は、多数のLNG基地と大規模な導管網を持ち、周辺のガス事業者への卸売りを行うことができます。

大手企業であっても4位以下のグループは、LNG基地を保有していますが、1〜2カ所に限定されてしまうのです。

LPガス

LPガスのビジネスモデルは、元売業、卸売業、小売業の3つに分けられています。

元売業は、原油や石油精製過程で算出される液化石油ガスを輸入する。

卸売業は、小売業者に販売する。

小売業は、一般家庭等に直接販売する。

この3つに分けられています。

仕事内容

ガス業界は、「営業職」「技術職」「管理職」の3職種によって仕事内容が異なります。

営業職では、一般家庭を回りガス機器の普及を行う仕事。技術職では、ガスの製造がメインとなり、企画立案や設計、管理などに携わります。

365日24時間体制で行うため、日によって出勤時間も変動することが多いです。管理職では、一般事務やガス料金の管理や人事、経理など幅広く会社全体の業務を行います。ガス業界の仕事といっても、職種によって仕事内容は大きく異なるのです。

ガス業界の現状

ガス業界は、2011年の福島原発事故が起こったことによって、多くの原子力発電所が現在も停止されています。現状、代わりとして火力発電への需要が高まり、その燃料であるガスの需要は年々高まっているのです。

ガス業界課題と今後の動向

ガス業界は、エネルギー業界の中でも需要が続いていく見込みがあるため、課題があるというよりかは、現状を継続する傾向になります。

しかし需要がある分、新規事業者の参入の影響があり、激しい競争に勝っていく必要がありそうです。

エネルギー業界における第4の柱【水素】

エネルギー業界において近年注目を集めているのが「水素」というエネルギー。

水素は、環境への悪影響が少ないため、世界中から注目を集めているエネルギーです。それでは、水素エネルギーについて詳しくみていきましょう。

水素エネルギーとは

水素エネルギーとは、水素を用いて作られるエネルギーのことをいい、燃焼しても二酸化炭素が発声しません。環境に優しいエネルギーとして、車などにも使用されていることが多いです。

現在の主要エネルギーである、石炭や石油などの化石燃料は、枯渇の危機に陥ってるため、水素エネルギーに期待が寄せられています。

水素業界の市場規模

水素業界は拡大傾向にあります。

2050年までに、脱炭素社会の目標を掲げたことによって、水素エネルギー関連ビジネスは脚光を浴びているのです。もちろん業界としても、年を増すごとに上昇しているため、期待値もかなり高まっています。

水素社会を目指す動き

水素エネルギーは現状、環境に優しいエネルギーとして注目を集めている一方、コスト面でかかると懸念されています。発展途上の業界であるため、安全性も確実とは言い切れないため、コスト面、安全面での研究が進んでいくことが予想されそうです。

各エネルギー業界の概要を理解してキャリアアップにつなげよう！

環境エネルギーの仕事内容や現状、大手企業などの概要についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

環境エネルギーは、大きく「石油」「電気」「ガス」の3つに分けられておりますが、近年注目を集めているのが、水素エネルギーです。地球温暖化が進むにつれて、エネルギー問題は注目度を集め、需要が伸びていく業界でもあります。

エネルギー業界はこれからもどんどん注目を集めていく業界なので、興味がある方はぜひエネルギー業界に就職・転職に挑戦してみましょう！

まとめ

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