ベンチャー企業に転職するときに役立つ資格は？メリットや向いている人を解説！

近年、「ベンチャー企業」という言葉をニュースなどでよく聞きます。
ベンチャー企業はほかの業界ではできない体験もできる就職先です。

今回は、ベンチャー企業に転職する際に、役立つ資格やメリット・デメリット、ベンチャー企業に向いている人に関して解説します。

【目次】

1 ベンチャー企業とは
2 ベンチャー企業への転職に向いている人
3 ベンチャー企業に転職するメリット
4 ベンチャー企業に転職するデメリット
5 ベンチャー企業への転職に資格は必要か
6 ベンチャー企業への転職に役立つ資格
7 自分に合った資格を取得してベンチャー企業への転職を成功させよう
8 まとめ

ベンチャー企業とは

ベンチャー企業とは一般的には「新しい独創的なアイデアで新規事業を興す企業」を言います。
国内のベンチャー企業は、ITバブルの時代、2000年以降に目立ちはじめ、規制緩和の影響を受けさらに増えています。

多くの場合、「新規のビジネスを生み出したい」意欲とプランを持つベンチャーに向いている人々が集まり立ち上げられ、進出する分野もニッチな方向です。
少数精鋭で資金も限られた状態で始まるところも多いです。

もっともベンチャー企業でも、ビジネスを成功させて上場したり海外展開するまでメジャーになった例もあります。

ベンチャー企業の定義や特徴

まず前提として「ベンチャー企業」の正式な定義はありません。
英語の(Venture)を訳すと「冒険・投機」です。
しかし、日本でベンチャー企業というと、「新規ビジネスに挑戦する会社」「クリエイティブな新興企業」を指します。

ベンチャー企業は、多くが最先端の技術や会社運営で経営を目指す特徴を持っています。
また、会社の規模が大企業と比較して小さく、多くは小規模から中規模です。
これは、デメリットにもなり、メリットにもなります。

スタートアップ企業との違い

スタートアップ企業とは、斬新なアイデアや技術を取り入れながら、新規のビジネスモデルを開発する企業です。
ここまでを聞くとベンチャー企業と似ていますが、まったく同一というわけではありません。

スタートアップ企業は、2～3年での目標達成を目指します。
事業のスピードを第一に考え、短い時間での急成長が特徴です。
それに対してベンチャー企業は、長いスパンでの目標達成を目指します。

もちろん、双方にメリットとデメリットが存在します。

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ベンチャー企業への転職に向いている人

ベンチャー企業は、経営が不安定なので、これをデメリットと考える、安定を望む方には不向きな業界です。
それに対して、自分の能力を存分に発揮したい方や、たくさん稼ぎたい方は向いている人といえるでしょう。
ここからは具体的にベンチャー企業への転職が向いている人について見ていきましょう。

経験を積んで成長したい人

ベンチャー企業は、少人数で運営しているため多くの人材を使えません。
これはこれから経験を積んでいきたいと考えているビジネスマンにとってはデメリットになり得ます。
各社員は1つの業務に専念せず、複数の業務を掛け持ちするマルチな活躍が求められます。
これをメリットと考えるかデメリットと考えるかでベンチャー企業に向いている人かがわかります。

多くの業務を担当するということは、その分多くの経験ができるということです。
自分の能力で新しいプロジェクトを成功させたり、企業の成長に貢献したりしたときの達成感は計り知れません。

これらの経験を積みたい方は向いている人といるでしょう。

将来独立や起業したい人

ベンチャー企業では、役員の側で働く場合も多々あります。
そのため、トラブル発生時などの経営者の仕事に対する姿勢をすぐ近くで見られます。
これは、将来的に独立・開業を考えている方には大きな財産になるでしょう。
働きながら、経営陣の姿勢が見られるので、将来役立つ学びの機会を得られます。

将来的に自分で会社を興したい人や経営者として活躍したい人には、ベンチャー企業での学びはその後に大きく役立つでしょう。

ベンチャー企業に転職するメリット

ベンチャー企業にはさまざまなメリットがあります。
ベンチャー企業のほとんどが少数精鋭なので、実力があれば20代であっても高い役職に就けます。
また、既出のように、ベンチャー企業では、1人でいくつもの仕事をこなす必要に迫られることもあり、採用された役職以外のスキルを身につけられます。
たとえば、プログラマーでありながら、WebデザインやライティングなどWebサイト全般を任されることもあります。

また、ベンチャー企業では経営陣と話しやすいことも、大企業では経験できません。
自分の意見を発言できる環境が整っており、自分の発言でベンチャー企業が動くこともあります。
積極的に発言できる人は、向いている人といえるでしょう。

ベンチャー企業に転職するデメリット

もちろんベンチャー企業にもデメリットはあります。
ベンチャー企業と一口にいっても、それぞれのベンチャー企業ごとに事情は異なります。

小規模なベンチャー企業は、大企業並みには人材を割けません。
そのために、ゼロから新人を教育するシステムや研修制度がない可能性がデメリットとしてあります。

もちろん、ベンチャー企業だからといって、教育制度が充実していないというわけではありません。

また、ベンチャー企業の多くは、成長中です。
そのため、ベンチャー企業の利益があまり出ていないケースもあるのもデメリットと言えるでしょう。

もちろん、ベンチャー企業でも、今後急成長し経営が安定する可能性もあります。
しかし、ベンチャー企業の成長途上の段階では、社員の給与が少ないデメリットがあるのはある程度やむを得ないことです。
仮に今現在の待遇が期待していたほどではなかったとしても、自社株を決められた金額で買えるストックオプションやインセンティブが用意されているベンチャー企業もあります。

ベンチャー企業への転職に資格は必要か

ベンチャー企業への転職自体は資格がなくてもできます。
しかし、本当になくてもベンチャー企業への転職に問題ないのでしょうか？
ここではベンチャー企業への転職に向いている人ということを踏まえて、もう少し深掘りして解説いたします。

資格があるに越したことはない

既出のように、ベンチャー企業への転職は資格がなくても可能です。
もちろん、資格だけで人生は変わりませんし、資格さえあれば成功する訳でもありません。
しかし、優秀な人材、優秀な社員が資格保持者だというのも事実です。

実際、ベンチャー企業への転職を考えても、若い頃は実力の証明は経験が浅いので難しいです。
そのようなときに、国家資格や有名資格を持っていれば実力を証明してくれます。
特に若い方やミドル層の転職の際は資格に目が行きます。

ベンチャー企業の採用者からしたら、応募者が難易度の高い国家資格を保有していれば、「勉強の努力ができる人」ということは分かります。
ベンチャー企業への転職活動の際、資格があってマイナスには働きません。
資格はあるに越したことはありませんし、資格の保有がメリットになります。

取得する資格はしっかり選ぶべき

既述のように、特に資格がなくても、ベンチャー企業に転職することは可能です。
一方で、資格を取得していればベンチャー企業への転職に役立つケースが多いのも事実です。
しかし、この資格はなんでも取ればいいわけではありません。

これから転職するベンチャー企業に、本当にその資格が役立つのかを十分吟味しましょう。
万一、転職を考えているベンチャー企業には不必要な資格であれば、学習時間や労力を考慮すると、その分転職のスタートダッシュに費やした方がずっとよいという結果になりかねません。
それは、メリットどころかデメリット以外の何者でもありません。

今後転職するベンチャー企業の環境などを十分考慮し、本当にその資格が役立つかを考えることも必要です。

資格は起業も有利になる

ベンチャー企業への転職同様、独立開業・起業の際も、資格がなくてもできます。
しかし、独立開業してフリーランスになるのは、そんなに簡単ではありません。
独立開業や企業をして成功するには、経営や売上管理、いわゆる「数字」に幅広い知識を持ち上手にやりくりするスキルが必要です。

実際、そのような専門的スキルは、きちんと学ぶ機会を作らないと身につきません。
「資格取得」を目指すために着実に習得すれば、結果として独立開業や起業の際、もちろんベンチャー企業への転職にも大きく役に立つでしょう。

ベンチャー企業への転職に役立つ資格

ベンチャー企業に転職するためには、他の誰にも負けないというスキルを持つことが重要です。
ベンチャー企業は即戦力になり、向いている人を求めがちなので、自信を持って企業に貢献できるといえるスキルがないと転職するのは困難でしょう。

資格を取得する際は、自身の経験をさらに上積みできる資格を習得しましょう。
ここからは、知識をさらに高められる資格について解説します。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは簡単にいうと、お金のエキスパートです。
生活設計のアドバイザーとして、将来の夢や目標に向かって資金計画を立てるとともに、経済的な側面から。その夢や目標を実現させる専門家です。

ファイナンシャルプランナーは、ベンチャー企業への転職の際はもちろん、独立・起業の際も非常に役立つ資格で、40代以降の方にも人気です。

この資格を取得すると以下のようなスキルが身に付きます。

社会保険や公的年金についてのプランニング力
生命保険および損害保険などのリスクマネジメント力
郵貯金や不動産・投資などの資産運用力
タックスプランニング力
相続や事業承継に関するノウハウ

ファイナンシャルプランナーの資格は国家資格と民間資格の2種類があります。
国家資格は「ファイナンシャルプランナー技能検定」の3級〜1級、民間資格はAFPとCFPの2つがあります。
ベンチャー企業への転職の際は、2級以上は持っていたいところです。

中小企業診断士

中小企業診断士は、国が認定している経営コンサルタントの資格で、ベンチャー企業への転職の際も役立つ資格です。
担当している企業の業績を上げるのが、主な仕事内容で、具体的には、どこを改善すれば経営が上向くのかをアドバイスできる国家資格です。

中小企業診断士は、財務や事務はもちろん、マーケティングや人事に至るまで知識を持つ経営のエキスパートといえます。

また、客観的かつ多面性を持った視点で経営状況を診断できるので、偏りのない冷静な経営指揮をとれます。

この資格を取得すると以下のような知識が身に付きます。

経済学および経済政策
財務・会計についての知識
起業経営理論
運営管理
経営法務
経営情報システム
中小企業経営のノウハウ

日商簿記検定

日商簿記検定は、財務に関する業務の中の経理処理に特化した資格です。
簿記は日常の細かな現金の動きから、大きな金額の流れまできちんと記録できる技術です。
ベンチャー企業であっても、もちろん記帳や帳簿を読み解く人材も必要です。

難易度としては、1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級の5種類に分けられます。
実務では2級までの知識があれば問題ないと言われており、まずは2級までをチャレンジし、もっと上を目指したい方は、さらに上位資格に挑んでみるといいでしょう。

2級を習得すると以下のようなスキルを習得できます。

3級で習得する仕分け・帳簿の付け方や試算表、決算書の書き方などの基礎知識
商業簿記および工業簿記に関する高度な知識
財務諸表に関する知識

ITストラテジスト

ITストラテジストは経営戦略に基づきIT戦略を詳細に計画し、ビジネスを成功させるための技能を図る試験です。
もちろんベンチャー企業への転職の際も大きく役立つ資格です。
主に経営に携わる情報技術者や技術責任者、ITコンサルタントに向けて行われています。

IT系の国家資格の中で最高レベルと言われている資格で、試験内容は技術面のみならず、ビジネス・経営に関する知識やスキルも求められます。

資格保有者の業務領域は、経営者目線でビジネスの核となる部分に参加することが必要になるので、社内で下位の人間を指導する技能が身に付きます。
そのため、ベンチャー企業への転職を考えている方にとってはおすすめの資格です。

ITストラテジストは9つある高度情報処理技術者試験の一つで難易度が非常に高く、合格が難しい資格で、近年の合格率は15%程度の低いものになっています。

TOEICスコア800点以上

TOEICスコアで800点以上を取れば、ビジネスで英語を使いこなせるレベルです。
転職の際に、ベンチャー企業に貢献し得る英語力を有しているとアピールできるでしょう。
英語のビジネス文庫から情報を収集したり、トラブルが発生しても英語で解決可能です。
また、900点以上を取れれば、ネイティブスピーカーと同等の英語力と認められます。
国際化が著しい近年では、英語力はベンチャー企業のビジネスにおいても必要不可欠で高いスコアを取れれば転職で有利に働きます。

同時に、マルチタスクに対応できるように自分の経験に近いスキルを身につけることが重要です。

自分に合った資格を取得してベンチャー企業への転職を成功させよう

ここまでに何回かお話ししましたが、ベンチャー企業への転職の際、資格は必須ではありません。
しかし、資格を保有していれば、その資格が自分の実力を証明するのに役立つのです。
これが資格保有の大きなメリットです。

特に若い経験の浅い方は実力の証明のしようがないんですよね。
そこで資格が実力を証明してくれるわけです。

ベンチャー企業の採用する側も資格を持っている人がいれば、努力してきたんだろうなという認識は持ってくれます。
自分の会社に向いている人と思ってくれるでしょうし、資格そのものがベンチャー企業の採用に有利に働きます。

ぜひ、自分に合った資格を取得して、ベンチャー企業に転職しましょう。

まとめ